ヨハン・ヨンストン
「鳥獣虫魚図譜」

1657年   アムステルダム
銅版画
18世紀にリンネ、ビュフォン、キュビエらによって近代的博物学が成立する以前の博物誌、特に動物誌は、未知の世界の動物を怪物として記した古代ローマの大プリニウス「博物誌」の流れを汲んでおり、そこに宗教的な吉凶の暗喩や奇形を自然な神秘とする考えが加わり、まさに怪物誌と言えるような驚くべきものです。 しかし怪物だけが描かれているわけではなく、身近な生物については写実的に正確に描かれ一緒に並べられているので、この怪物たちも本当に存在しているような気がしてきます。 ヨンストンの「鳥獣虫魚図譜」はこの種の博物誌の中でもヨーロッパの人たちに長く愛された代表的作品です。 それというのも図版を制作したのが当時のヨーロッパ最高の版画家のひとりマテウス・メリアン(1593年−1656年)だったからです。(メリアンについてはデ・ブリィ「花譜」の解説もご参照ください。) メリアンの精密な描写によって、ますます怪物たちの存在の真実性が迫ってきます。

「鳥獣虫魚図譜」は18世紀になっても出版された大ベストセラーですが、初版は1649年から53年にかけてフランクフルトで出版されたラテン語版のようです。 今回ご紹介している図版は1657年アムステルダムで出版されたラテン語版からのものです。 初期の印刷なので、線が非常にシャープです。

ヨハン(ヨンあるいはヤンとも記されます)・ヨンストン(1603年−75年)はスコットランド移民の子としてポーランドで生まれました。 セント・アンドリューズ、ケンブリッジの大学で学び、1632年にオランダのライデン大学で医学博士の学位を取得、1642年には同大学の医学教授になりました。

この「鳥獣虫魚図譜」は1663年にオランダ商館長からオランダ語版が幕府に献上されましたが、当時はオランダ語を読解できる者がいなかったので忘れ去られていました。 しかし将軍吉宗の時代になって、吉宗の医官で本草学者の野呂元丈が「阿蘭陀畜獣虫魚和解」(1741年)として抄訳しました。 また後に本草学者としても知られる平賀源内も、私財を傾けて原書を手に入れています 。

以下は版画シートのみです。
写真はシートのマージンをトリミングしてあります。

サイズはイメージサイズです。
マットはご希望により制作します。

ON13-Q40
キリン

上は斑点の無い架空のキリンです。
いずれにしても変なキリンですが。
190x305mm

\31.500-(税込)

ON13-P5
甲殻類
195x305mm

\18.900-(税込)

ON13-P12
エイの仲間

と言うか怪物です。



鼻行類(左上)

荒俣宏氏の推測による。
「空を飛ぶ怪魚」と記されています。
195x300mm

\31.500-(税込)

ON13-A62
不死鳥


ハーピー

ギリシャ神話の女面鳥身の怪物。
このハーピーは現存している図像の中で
最も美人に描かれています。


グリフォン
195x310mm

\63.000-(税込)

ON13-I11
ドラゴン


バジリスク
190x300mm

\63.000-(税込)

ON13-I15
甲虫類
190x305mm

\31.500-(税込)

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